
広がる企業支援、子ども食堂と社会をつなぐ力
2025年08月28日 21:25
池田真市(子ども食堂基金)
全国で1万か所を超える子ども食堂。その存在は今や「地域の居場所」として定着しつつあります。近年は、外食チェーンや食品メーカー、スーパーなど、多くの企業が食材や食事の提供を通じて子ども食堂を支える動きが広がっています。ニュースを見ていると、「地域の小さな活動」だった子ども食堂が、社会全体の取り組みへと確かに広がっていることを感じます。
食事や食材を届ける企業の力
ある外食チェーンは累計100万食を無償で提供し、スーパーは売れ残った食品を寄贈する仕組みを整えました。こうした支援はCSRの一環にとどまらず、「子どもたちの未来を守る社会的責任」として本気で向き合う姿勢の表れです。
また、食品ロスの削減という側面からも、この取り組みには大きな意味があります。本来なら廃棄されてしまう食品が、子どもたちの笑顔につながる。環境と未来の両方を守る、持続可能な社会への一歩になっています。
出会いを生む子ども食堂
子ども食堂は、子どもたちに食事を提供する場であると同時に、地域や企業をつなぐ“架け橋”でもあります。食材や資金を届ける企業、調理や運営を担う地域の方々、そしてそこに集う子どもたち。その出会いが「食堂」という場を通じて形になるのです。
ある地域では、企業から寄付された食材で調理した食事を、子どもと高齢者が一緒に囲みました。世代を超えて笑顔が広がる光景は、まさに支援の輪がつながる瞬間でした。
基金の願い
池田真市 子ども食堂基金も、この「企業と地域を結ぶ力」を大切にしています。これまで、寄付やボランティアの善意だけでは活動の継続が難しいという声を、現場からたびたび耳にしてきました。だからこそ、企業という大きな力が加わることで、子ども食堂はより安定し、子どもたちにとって安心できる場が増えていくのです。
私たちは皆さまからのご寄付を大切に活かしながら、企業や団体との協力をさらに深め、地域の食堂を支える仕組みづくりに努めていきます。
希望を未来へ
子ども食堂は今や、地域の活動を超えて、社会全体が取り組むべき課題の解決策へと成長しています。企業が力を貸すことで、子どもたちが安心して食卓を囲める時間が増え、地域の大人たちが「支えている」という誇りを持つことができます。そして、その積み重ねが子どもたちの夢や未来につながっていきます。
これからも、子どもたちの笑顔と希望を社会全体で支えていけるように歩んでいきたいと思います。
子どもたちが安心してごはんを食べ、夢を語れる社会をつくるために、共に歩んでいきましょう。
▶ 【池田真市 子ども食堂基金】について
参考:
PR TIMES「餃子の王将、子ども食堂への累計100万食無償提供」2025年8月20日
認定NPO法人むすびえ「全国の子ども食堂調査」2024年12月発表